SEA活動レポート第二弾 企業訪問に行ってきました(2・3学年)
【企業訪問① NTC Wismettac Singapore様】
7月22日、本校生徒がNTC Wismettac Singapore社を訪問し、講演や倉庫見学を通して食品専門商社としてのグローバルな役割について学びを深めました。
生徒たちは、商品を消費者に届ける仕事が、単に物を運ぶだけでなく、消費者の声を生産者に届けて商品開発に繋げたり 、フードロス削減のために在庫管理を工夫したりと、企業の課題解決への姿勢を学ぶことができました。
また、日本食が「日本から海外へ」に留まらず、「海外から海外へ」と展開するグローバルな現状に驚きの声が上がりました 。同時に、シンガポールの多宗教・多文化を背景とした厳格な輸入規制や、流行の移り変わりの速さに対応するビジネスの難しさも実感したようです 。
ご講話いただいた方の海外での実体験を聴き、語学学習の重要性を再認識すると共に、海外で働くことを更に具体的な選択肢として考えた生徒もいました 。スーパーマーケットで販売されている日々の食品が、多くの方の支えによって成り立っていることへの感謝と新たな視点を得た、貴重な経験となりました 。
【企業訪問② Ocean Network Express(ONE)様】
SEAプログラムの一環として、本校の生徒11名が、グローバル海運企業であるOcean Network Express(ONE)を訪問しました。鮮やかなマゼンタカラーのコンテナで知られるONEは、日本の大手海運会社3社(日本郵船、商船三井、川崎汽船)が力を合わせて立ち上げた合弁企業で、シンガポールに本社を構えています。
当日は、若手社員と豊富な経験を持つベテラン社員のお二人が応対してくださいました。自社コンテナを模した会議室にて、海運業の基本的な仕組みや、「コンテナライゼーション」と呼ばれる技術革新によって物流がどのように進化してきたかについて、分かりやすくご説明いただきました。また、ONEの事業説明では、「グローバル」「巨大」「複雑」「社会性」といった企業キーワードが示すように、同社が果たしている国際的かつ社会的な役割の大きさを実感することができました。
その後のオフィスツアーでは、多様なバックグラウンドを持つ社員の方々が、共通のビジョンを共有するために、社内で定期的にイベントを開催していることや、自然な交流を促すオフィス設計の工夫についてご紹介いただきました。椅子の高さにまで配慮が行き届いている点には、生徒たちも感心していました。
最後に、社員の方が語ってくださった「どんなことも楽しむ気持ちが大切」という言葉は、生徒たちの心に深く残ったようです。今回の企業訪問を通じて、働くことの意味や、このグローバル社会において、自分たちが将来どのような役割を担っていきたいかを考える貴重な学びの機会となりました。
【企業訪問③ DISCO様】
7月22日(火)、SEAプログラムの一環として、3年生15名、2年生4名の計19名で株式会社DISCO(ディスコ)様のシンガポール営業所を訪問させていただきました。
株式会社DISCO様は、精密加工装置と精密加工ツールの開発・製造・販売を手がける半導体製造装置メーカーです。シンガポール営業所は、主に東南アジアの営業拠点としての役割を担っています。
当日は、はじめに企業概要についてご説明いただき、その後「ウェーハ」と呼ばれる円盤状の素材に、グループでデザインを描くという貴重な体験をさせていただきました。続いて社内を見学し、装置の修理現場や、先ほど自分たちがデザインしたウェーハが加工される工程を間近で拝見しました。
最後に行われた社員の皆様との座談会では、生徒から活発な質問が飛び交いました。特に、独自の社内通貨「Will」の仕組みや、英語を活かして海外で働くことの意義についてなど、具体的な質疑応答が交わされました。
訪問前は、同社のことを知らなかった生徒も多くいましたが、今回の訪問を通して、働く人のやりがいと意欲を引き出しながら高収益を上げておられる貴社の企業努力に触れることができました。この経験は、生徒一人ひとりの仕事観や企業観を深める、大変有意義な学びの機会となりました。
【企業訪問④ United Overseas Bank(UOB)様】
当日は、UOBの概要についてご説明いただきました。その後、ご担当者様ご自身のキャリアパスについてもお話しいただき、生徒たちは興味津々でした。シンガポールの特徴や日本の現状と日本企業の今後、そして銀行の主な業務内容、そこから得られる機会や知識、経験、さらには金利・為替の仕組みなど、具体的な事例を交えながら幅広くご説明いただきました。最後に、SWOT Analysisを使って企業の強みやリスクについて考える体験をさせていただきました。
今回の企業訪問を通じて、生徒たちは日頃学んでいることが社会で働く際にどのように役立つのかを肌で感じることができました。また、仕事にやりがいと楽しさを見出している野澤様の働き方に大いに刺激を受け、現在の学業や将来のキャリアに対する意欲がさらに高まったようです。
UOBの皆様、生徒たちのために貴重な機会をご提供いただき、誠にありがとうございました。
【企業訪問⑤ YKKホールディング・アジア様】
16名の生徒がYKKのASAO(ASEAN・South Asia・Oceania)地域を統括するYKKホールディング・アジア社を訪問しました。YKKの製品と聞くと、誰もがまずファスナーを思い浮かべるでしょう。しかし、その用途が衣料品にとどまらず、漁業用の網や、さらには明石海峡大橋の排水溝に設置されたゴミ清掃用の開閉式ファスナーなど多岐にわたることを知ると、生徒たちは深くうなずいていました。実際に製品を手に取ると、環境や使用する人々へのきめ細やかな配慮がなされていることに、感嘆の声が上がりました。訪問の後半では、少人数のグループに分かれ、社員の方からキャリアや実際の仕事についてお話を伺いました。生徒たちにとって、社会における企業の役割が、自身の具体的なキャリアと結びついて考えられる、非常に意義深い訪問となりました。