2025年9月6日(土)および9月7日(日)の2日間にわたり、シンガポールにて「早稲田大学 おもしろ実験教室」を開催いたしました。今回のテーマは、「植物の葉から光合成のヒミツの成分を取り出そう!~未来を支える分離技術~」と題し、参加者の皆さんと一緒に身近な植物の葉に隠された科学の秘密を探求しました。
本実験では、主に科学研究に不可欠な「分離技術」の基礎を学びました。
まず、植物の葉から、遠心機を用いた細胞分画法という手法により、光合成を担う細胞小器官である葉緑体のみを分離することに取り組みました。普段は目に見えない小さな葉緑体が、遠心力によって分離される様子を体験していただきました。
次に、植物の葉をすり潰した抽出液から、クロロフィル(葉緑素)などの色素を分離するために、カラムクロマトグラフィーという技術を用いました。この方法は、物質の「くっつきやすさ」の違いを利用して混合物を分けるもので、参加者の皆さんは、葉の抽出液がカラフルな層に分かれていく様子を興味深く観察していました。
参加者の皆さんは、真剣な眼差しで実験に取り組み、葉が緑色に見える理由や、光合成の仕組みに深く関わる成分を自分の手で分析する喜びを感じていたようです。
今回の実験教室が、参加者の皆さんの科学への好奇心をさらに深めるきっかけとなれば幸いです。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。