― タンパク質の凝集反応から “食の未来” を見つめる ―
2025年11月21日(金)、高校3年理系クラスの授業において、イビデン物産株式会社 のご協力のもと、代替肉「ビーガンシュリンプ」の仕組みを科学的に理解する実験ワークショップを実施しました。本プログラムは、講義から実験まですべて英語で進行され、生徒にとって国際的な視点で食と科学を学ぶ貴重な機会となりました。
授業の冒頭では、TAのみなさんが自己紹介とともに、自身のこれまでの経験から「ユニークな食べ物」を紹介。生徒たちは、初めて耳にする食材や、一般的には食べ物として認識されない素材を用いた料理の話に大いに興味を引かれ、食の多様性と科学のつながりを実感していました。
続く実験では、まず見分けのつかない3種類の液体にレモン果汁を加え加熱することで、タンパク質の挙動の違いを観察。外見からは分からない成分の特徴や、得られた現象が示す意味を考察しました。
その後、豆乳に異なる量のレモン果汁を加えて加熱し、どの条件で最もタンパク質が凝集しやすいかを検証する実験に挑戦。多くの班で予想とは異なる結果が得られ、その理由について科学的根拠をもとに議論する姿が見られました。仮説検証のプロセスを実体験したことで、生徒たちは科学的思考の面白さと奥深さを改めて理解することができました。
ワークショップの最後には、イビデン物産株式会社様からご提供いただいた、植物性タンパク質を用いた「ビーガンシュリンプ」を試食。新たな食材開発の可能性を、味覚という最も身近な体験を通して実感することができました。
今回の学びは、生徒が日頃学習している理科の知識を、実社会の技術や食が抱える課題と結びつけて考えるきっかけとなりました。「科学が社会とどのようにつながるのか」という問いに対して、理論と体験の両面から迫る貴重な時間となりました。
本ワークショップを実現してくださった イビデン物産株式会社 の皆様、そして企画・運営を担当してくださった Leave a Nest Singapore の皆様に、心より感謝申し上げます。






