2025/11/04 シンガポール国内にある企業4社を訪問しました

10月22日に生徒70名を引率し、シンガポール国内にある企業4社を訪問しました。訪問先を50音順に紹介します。

 

 【Amazon Web Services】

クラウドコンピューティング分野で世界をリードする企業、AWSを訪問させていただきました。

企業訪問は、3名の社員の方による講演から始まりました。講演では、アマゾンが掲げる「地球上で最もお客様中心の企業になる」という企業理念や、挑戦と学びを重視する社内文化についてお話を伺いました。また、それぞれの社員の方々の仕事内容や社内での役割、AWSに至るまでのキャリアパスも紹介され、高校生に向けたキャリア形成のアドバイスも交えながら、多様な働き方と成長の可能性について考える貴重な機会となりました。

続いての社内ツアーでは、約2000人の社員が働く広大なオフィスを見学しました。自由に意見を交わせるミーティングスペースや、社員同士が交流できる広々としたパントリーなど、オープンで活気ある職場の雰囲気に、生徒たちは憧れの眼差しを向けていました。

最後に行われたワークショップでは、アマゾンが大切にする「Working Backwards(顧客起点の発想)」を体験しました。生徒たちは学校生活の中で感じる課題をもとに、解決策や新しいサービスのアイデアをチームで考案し、AIの力も活用して実際にプレスリリースを作成しました。アマゾンの理念とイノベーションの本質を実体験しながら、自分たちの将来やキャリアについて考える良い機会となりました。

   

  

 

【セコムシンガポール社】

シンガポールで社会の「安心・安全」を支えるセコムシンガポール社を訪問しました。

今回の訪問では、まずスライドを用いて、同社が展開する事業の全体像について詳しくご説明いただきました。

続けて、普段は入ることのできない貴重な施設を見学させていただきました。実際に使用されている種類豊富なカメラ機能の説明、厳重なセキュリティで守られた貸金庫、データ管理ルーム、そして24時間体制で社会の安全を見守るオペレーションセンターでは、社会インフラを支える現場の緊迫感を肌で感じているようでした。さらに技術開発部門では、最先端の機器開発の取り組みも伺い、生徒は真剣な眼差しで聞き入っていました。

質疑応答では、「安心・安全を守る大切な任務であり、お客様から『ありがとう』と感謝されることが最大のやりがいにつながっている」という社員の方のご説明から、仕事の厳しさと社会貢献の喜びをうかがい知ることができました。

会社の説明から管理室の見学まで、生徒たちにとって非常に有意義な時間となり、多くの学びを得る貴重な機会となりました。

  

 

 

【ジャパングリーンクリニック】

オーチャードにあるジャパン・グリーン・ホスピタルを、訪問させていただきました。訪問した生徒の中には、かかりつけ医院として日頃からお世話になっている生徒もいる、馴染み深い医院です。

今回はディレクターの熊代様にご案内いただきました。

まず、医院の中を見学させていただき、診療科ごとに分かれた診療室や整備された医療機器を拝見しました。次に、熊代様よりジャパン・グリーン・ホスピタルの創立や組織についてお話を伺い、ここシンガポールでも日本と同様に安心して医療を受けられる環境が整備されていることを学びました。

さらに、熊代様のこれまでのご経験に基づき、金融教育の一環として、生命保険やクレジットカードなどについて高校生にも分かりやすく教えていただきました。また、日本の社会保障制度や高齢社会が抱える問題などを図表を通じてご説明いただき、生徒たちは自分自身の将来についても、具体的な数字をもって身近に感じることができたようです。

最後に、キャリア形成についてのお話の中で、「計画的偶発性」という考え方をご紹介いただきました。「キャリアの8割は、本人の意図だけでなく偶発的な要素によって決まっていく」というお話を、熊代様ご自身のご経験も踏まえて伺い、生徒たちは柔軟に考えながらも、自分の直感を大切にする感性を磨いていくことの重要性を学びました。

医院への訪問でありながら、医療のみならず、金融やキャリアといった生徒たちの生活に直結する多くの学びを得ることができた、大変貴重な機会となりました。

 

 

 

【南洋理工大学】
南洋理工大学の千葉俊介先生を訪問しました。大学の設立から現在までの概要についてのお話しの後、ご自身の研究をご紹介いただきました。基礎研究がどのように化学の地平を広げ、応用される可能性があるのかを、具体例を交えて説明されました。セッションの後半では、研究者としてのキャリアパスについて生徒との対話が行われました。研究環境の違いや、大学での学びから研究を職業とするまでの流れについて質問が出され、千葉先生はご自身の経験を日本やシンガポールなどいくつかの国の状況と比較しながら詳しく解説してくださいました。セッション後にはラボ見学と校内案内をしていただきました。最先端の学問の一端に触れることができ、生徒にとって非常に学びの多い訪問となりました。